屋上防水の費用と見積もり|面積・下地・工法を比較
屋上防水の費用は、施工面積×単価に、補修・撤去・排水口などの作業費を加えて確認します。
同じ50㎡の屋上でも、古い防水を残せるか、周囲の壁を何㎡直すかで、見積もりの総額が変わります。
この記事では、公式に掲載されている単価の目安と、屋上の面積・費用の内訳を図でご紹介します。
「㎡単価をかけた金額」と「最後に支払う総額」の違いを確認してください。
- 床の面積と、周囲の壁に施工する面積を分ける。
- 工法の名前だけでなく、傷んだ部分を直す作業も確認する。
- 撤去・運搬・排水口・足場などを含む総額を確認する。
屋上防水の費用の目安
『防水工事セレクトナビ』の公式コラムには、次の単価と施工面積の区分が掲載されています。
これは同サービスの掲載目安です。
全国の工事価格を調査した平均ではなく、自宅の総額を約束するものではありません。
スマートフォンでは、表を横に動かして確認できます。
| 防水の種類 | 公式掲載の目安 1㎡あたり | 掲載表の 面積区分 | 費用比較で確認する内容 |
|---|---|---|---|
| ウレタン防水 | 7,500円~ | 50~200㎡ | 密着・通気緩衝などの工法、床と周囲の壁の範囲 |
| シート防水 | 8,000円~ | 50~200㎡ | シートの製品、固定方法、端や排水口の処理 |
| アスファルト防水 | 8,000円~ | 200㎡以上 | 施工する材料と方法、既存の防水を残す範囲 |
出典:防水工事セレクトナビ「ビルの防水工事の価格と相場」。
2026年10月12日確認。
税込・税別、別途作業の範囲は掲載表で明示されていません。
面積区分は同コラムの記載で、すべての屋上にこの単価が適用される保証ではありません。
見積書で条件を確認してください。
屋上の床が50㎡なら、単価×50㎡は床の計算部分です。
周囲の壁や排水口などを別に施工する場合は、その作業費も必要になります。
単価表だけで予算を決めず、現地調査後の内訳を確認しましょう。
屋上とベランダで、金額の条件は同じではない
屋上は、周囲の壁、設備の置き場所、材料を運び込む経路なども確認します。
ベランダの小さな床の工事と比べると、施工範囲や搬入条件が違います。
建物の延べ床面積や坪数から、屋上防水の金額をそのまま換算することはできません。
床と周囲の壁の面積を確認
床の周囲の壁の根元にも、防水を施工する部分があります。
この部分が「立ち上がり」です。
業者によって数量が違う場合は、どの範囲を含めたかを、図面や写真で説明してもらいましょう。
1:床 2:立ち上がり 3:排水口
壁の周囲:(10m+5m)×2=30m
立ち上がり:30m×高さ0.4m=12㎡
床50㎡と立ち上がり12㎡を分けて見積もります。
四方の壁に同じ高さまで施工し、設備や開口の控除がないと仮定した説明用の計算です。
現地の施工面積は業者に確認してください。
業者に確認する質問
「床と立ち上がりはそれぞれ何㎡ですか? 図面に施工する範囲を書いてもらえますか?」
屋上50㎡の費用計算例
床だけで計算した金額に、どの作業費が加わるのかを見てみましょう。
次は、計算方法を説明するための仮の単価・金額です。
実際の施工事例や相場ではありません。
すべて税込と仮定します。
| 仮の工事項目 | 数量×仮単価 | 仮の金額 (税込) |
|---|---|---|
| 床の防水 | 50㎡×8,000円 | 400,000円 |
| 立ち上がりの防水 | 12㎡×6,000円 | 72,000円 |
| 傷んだ床の補修 | 内容を明示した一式 | 20,000円 |
| 排水口の改修 | 2箇所×15,000円 | 30,000円 |
| 運搬・廃材処分など | 内容を明示した一式 | 30,000円 |
| 合計 | 上記5項目の合計 | 552,000円 |
※上の表と同じ仮の計算例です。
この例では、洗浄を床の防水単価に含め、既存防水の全面撤去と足場が必要ない条件を仮定しています。
撤去や足場、室内の修復などが必要な場合は、それらを含む案をもらってください。
小さな屋上でも、運搬などの費用は単純に面積と比例しない場合があります。
床の単価が低い案でも、別項目が多ければ総額が高くなるため、必要な作業を含む合計額で確認します。
工法が変わると何が違う?
工法は、防水を作る方法です。
材料の違いを知ると、見積書の名前を読みやすくなります。
ただし、材料の名前だけで自宅に合うかを決めず、既存の防水と床の状態を調べてもらってください。
液体を塗り、固まった膜で水を防ぎます。
防水用のシートを、床に貼る・固定する方法です。
アスファルト系のシートなどで覆います。
熱・粘着など施工方法も確認します。
同じ防水材でも、床の準備が違う
「下地」は、防水を施工する土台になる面です。
ひび割れを埋める、浮いた部分を取り除くなど、土台を整える作業が「下地補修」です。
ウレタン防水でも、床に直接施工する案と、間にシートを挟んで湿気を逃がす案があります。
材料や作業が増える理由を聞き、必要な補修を省いた安い案になっていないか確かめてください。
業者に確認する質問
「今の防水を残せますか? 撤去や補修が必要な場所と、その理由を写真で教えてください。」
撤去・足場・排水口の費用
次の作業は、見積書の防水単価に含まれる場合と、別項目になる場合があります。
「別項目がある=二重請求」ではありません。
含まれる範囲を説明してもらってください。
| 項目 | 何をする費用か | 確認すること |
|---|---|---|
| 撤去・処分 | 古い防水を取り除き、廃材を処分する | 全面か、一部か。処分費も含むか |
| 下地補修 | 防水を施工する前に、床や壁の傷みを直す | 写真、作業、数量。追加になる条件 |
| 足場・搬入 | 安全に作業する設備、材料や廃材の運搬 | 設置する範囲と搬入経路 |
| 排水口 | 雨水の出口まわりを改修する | 清掃だけか、改修か。対象の数 |
| 設備まわり | 室外機などの周囲や下の防水、必要な移動 | 機器を動かすか。誰が対応するか |
足場が必ず必要とも、必ず不要とも限りません。
屋上へ入る方法、建物の高さ、作業場所を確認したうえで、必要な設備と費用を説明してもらいましょう。
同じ屋上の見積もりを比較
工事する場所と、必要な作業をそろえる
例えば、次のように見積書に書かれている工事範囲が異なると、合計だけでは比較できません。
図は床50㎡の屋上を仮定した説明用の例です。
床50㎡の記載あり
床の防水が記載されています。
立ち上がり・排水口は記載なし。
別の項目に含まれるか、作業が必要かを確認します。
床・壁・排水口を記載
床50㎡と立ち上がり12㎡が記載されています。
排水口2箇所の改修も入っています。
A社に立ち上がりと排水口の作業が含まれるか確認してください。
各社へ共通の図面と希望を渡し、必要な場所と作業をそろえた総額を比較しましょう。
工法が違う案は、選ぶ理由と保証を聞く
無理に同じ工法へ変更する前に、各社がその工法を選んだ理由を聞きましょう。
工事後に保証される場所と不具合、期間、連絡先も確認します。
現地調査までに準備すること
図面、写真、前回の工事資料があれば用意。
面積・工法・補修の理由を図面や写真で確認。
別料金の作業と、工事後の対応も確認。
屋上へ登って測る必要はありません。
転落などの危険があるため、面積や傷みは現地調査で確認してもらってください。
雨漏りがある場合は、いつ・どの部屋で起きたか、訪問や工事を希望する時期も伝えます。
屋上防水の費用のよくある質問
Q. ㎡単価に床面積をかければ総額が分かりますか?
A. 床の計算部分は分かりますが、総額は分かりません。
立ち上がり、補修、撤去、排水口、運搬などを含め、税込の総額を確認してください。
Q. 屋上防水は必ず全面をやり直しますか?
A. 必ず全面のやり直しになるとは限りません。
傷みの場所と原因を調べ、部分補修や表面の保護塗料の塗り直しで対応できるか、全面の防水が必要かを説明してもらってください。
Q. 2社から違う工法を提案されたら、安い方を選んでよいですか?
A. 価格だけで決めず、各工法を選ぶ理由を確認してください。
必要な補修、施工範囲、工事後の保証まで整理し、自宅の状態に合うか検討します。
Q. ベランダ防水も同じ単価で計算できますか?
A. 同じ単価になるとは限りません。
面積、搬入、床の状態などの条件が異なります。
ベランダの施工範囲を示した見積書をもらってください。
情報の確認先
- 住まいるダイヤル:リフォーム見積書セルフチェックのポイント(工事箇所・数量・仕様、追加工事の確認)
- 田島ルーフィング:防水事業(防水材料と工法の区分)
- 関東防水管理事業協同組合:ウレタン防水の通気緩衝工法(下地の補修と工法の違い)
情報確認日:2026年10月12日。